2012年7月22日日曜日

二分肋骨に関して

二分肋骨
発生異常が原因の先天奇形 で
・正常成人の0.6%にみられる。
45肋骨に多く、
・多くは無症状であり、放置される。
・発生学的には、proximal rib(神経管)からのShh(ソニック・ヘッジホッグ)関与
していると言われている。

整形外科症例報告は少なく、見つかったとしても偶発的である。

二分肋骨で除外するべき疾患として、基底細胞母斑症候群がある。
外胚葉、中胚葉起源器官の異常でおこる常染色体優性遺伝の疾患である。

発生率は英国での報告のみで26000人に1
本邦の厚生労働省班での調査では、平均発症年齢 37.4であり、2つのピークを持つが、10歳代では顎骨嚢胞 40歳代では基底細胞癌の好発年齢であるからと考えられている。
  基底細胞癌は予後が良く、再発率高い疾患である。

この患者では放射線感受性が強いため、髄芽腫放射線治療前のスクリーニングが必要であり、発見された後は紫外線予防が重要とされる。このことから、遺伝子学的早期診断の研究による癌化予防が必要とされる。

 Kimonisらの診断基準と本邦一次調査出現率を表にまとめた。
二分肋骨は大症状の一つされ、36%の症例にみられる。
これらの臨床症状は多診療科にわたるため、診療には各科の協力が重要となる。

二分肋骨奇形で有症状とされる報告pubmed検索でも一件のみであり、
他には第1肋骨の胸郭出口症候群や胸郭内肋骨がある。







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