2015年7月19日日曜日

重症四肢外傷セミナー①基礎セミナー、総論(20150718)

日本でのガイドラインはイギリスの
【OPEN FRACTURE OF THE LOWER LIMB】を参照として作成中。

・治療方針
Fix and Flap

初回手術はデブリードマン、損傷評価(部位、解剖、機能で分類)
 受傷エネルギー E = mgh + mv^2/2
 重さ、高さ、早さ

・優先順位
1, Blood supply
2, Nerve
3, Tendon/ muscle
4, Joint
5, Bone
 例Ⅰ)ロッキングプレート、ピンニングで強固な固定、リハビリを優先
 例Ⅱ)神経に合わせるために、骨短縮術、大きめ皮弁

・感染予防
1,デブリードマン(皮膚はそれなり、筋体はがっつり)
2,抗菌薬
3,骨・軟部組織の安定化
4,早期創閉鎖

・骨の再建について
長さ、軸アライメント、回旋に注意
spanning(創外固定)、骨短縮術、Masquelet法
  追記)BMP-2, VEGF, TGF-β1 Membrane
 ※後日の骨延長を考える場合に、動脈のたわみと神経のゆとりが重要で、
 しかし、たわみすぎると静脈であれば閉塞の可能性が増す。
 盲端を使用するよりは、エコーで確認して使える静脈をグラフトで延ばす。
 1st 手術は、表在血行だけで賄う事も考える

・骨再建方法の検討
 1,部分、6cm>  6cmで若年層
 BG, Masquelet法、随伴VBG、bone transport
 2,6cm< 壮年期
 FVFG、随伴VBG with M

・軟部組織について
Local damage control、落ち着けるか、早期手術か

・軟部組織の治療手段
1,Primary closure
2,Secondary tissue graft
3,NPWT(細菌除去、7日以内は感染が少ない)
4,Local flap
5,Pedided flap
6,Skin graft

・Mustの皮弁って?
①広背筋弁、傍肩甲筋弁
②腓腹皮弁
③上腕外側皮弁
④内側足底皮弁

・Zone of vascular injury
 エコーでhigh intensity の領域は、炎症と線維化が盛んにあり問題あり、デブリ対象
 造影CTやカテで血管交通を確認

・デブリードマンのポイント
 尖刀/シェーバーの利用
  smith & nephew バーサジェット メス刃が高くて病院持ち出しになる
 筋体のデブリードマンはしっかりと、感染予防
【MT4,5はコンパートメントデブリードマンが必要】
 デブリードマンは2回行なう場合は、1回目の術者では無い方が良い → 思い入れが出てしまう

・デブリドマンジレンマ
1,関節軟骨
2,神経
3,腱

・イリザロフか、皮弁+plateか
  関節機能の再建、軟部組織の再建
  理想は、GⅢBの場合は、
  皮弁形成術、骨移植 → ダメなら、VB+イリザロフ
  Masquelet法でのセメントブロックは、二つに分けてちくわ状に付けると後で取りやすい

・I.C.のポイント
 10%血管トラブル、5%はダメになる、1時間以内Global ischemia
 損傷コンパートメント浮腫、線維化が進行 3日以内に出現

・治療評価方法
 Ganga Hospital Injury Severity Classification, Scoreでの評価

・術後の体位
 例:胸背動脈が阻血しやすいため、腋窩を開ける

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